« 2007年12月 | トップページ | 2008年2月 »
昔海兵隊にいたころ、演習以外毎日欠かさずに革製のブーツを磨きました。
驚くほど長持ちして、時間が経つにつれて足に馴染み、履き心地だけでなく味が出てきました。
古い自転車の特徴の一つはサス付き革製サドル。
少しの手入れが必要だが、綺麗で座り心地がとてもいい。
私が知っている主な種類は2つ。
バネ付きサドルとハモックサドル
バネ付きサドルセキネ製
バネ後ろに2本
(前に1本と後ろ2本のもあります)
革製は品があり、いい味です。社名は革に刻印され、後ろもプレートが付いています。
もうひとつはハンモックサドル
丸紅山口製
鉄のコイル3つ、前に径が小さいのと後ろに径が大きい2つのコイルで革が吊られています。
こちらもちゃんと社名が付いています。
1953年(昭和28年)のカタログ
昭和時代は64年間ありましたので、「昭和自転車」のジャンルはいろいろあります。
一つの例として、70年代はやっていたフラシャー自転車です。
フル整備!
5段変速機
スティック・シフター
前後ライトたっぷり!
このジャンルも中々いいですが、ここに出てくるジャンルではありません。
ここに主に登場する「昭和自転車」は、フラッシャーよりもっと古くて地味で「鉄・ゴム・革・綿・ガラス」で出来た素朴な実用車・運搬車です。
好きな自転車の共通点をまとめると:
①風切り
②サス付き革製サドル
③ロッド式ブレーキ
④コッターピン・カバー付きコッタークランク
⑤セルロイドグリップ
⑥フル・チェーンケース
⑦BEリム(前輪32穴、後輪40穴)
⑧BE(耳付きタイヤ)(26X13/8, ウッズバルブ)
⑨ゴム製ペダル
⑩荷台付き
⑪製造社名付きネジ
⑫ヘッド・リア・バッジ
⑬ダイナモ発電機付き弾型ライト
⑭ベル
⑮後輪持ち上げスタンド
古い実用車の中で、見たことがあるベルは2種類です。
一つは珍しくない構造で、現代のママチャリに似ています。
レバーを引くと中のクラッパー(鳴子)が回転し、遠心力でケース(鐘)に当たって、リン♪リン♪と鳴ります。
構造が似ていてもやっぱり外見は違いますね。
丸紅山口のロゴ付き、大きな「Y」と小さい「BENNY」
二つ目は回転式、現代では見かけません。
構造も違います。
レバーを押すと鐘自身が回転します。
丸嘉「ミドー号」のベル
「MOV05528.MPG」をダウンロード ←クリック
ビデオクリップも付けましたので、比べてみて下さい。
注: はじめのチクタクは古時計の音だが、無視してください。
1953年(昭和28年)のカタログ
自転車の回転部分を効率良く回転させる為にボールベアリングが用いられています。
ボールベアリングは、回転する軸と固定されたフレームとの間の摩擦を減らし、軸が円滑に回るような働きをしています。
ボールベアリングは前のハブ、ヘッドセット、ペダル、BB(ボトムブラケット)、ペダル、リアハブ、フリーホイールに使われています。
古い実用車にグリースニップルがたまに付いています。
グリースニップルというのはボールベアリングにグリースを入れるための注入口。
今まで見たことがあるのは前輪のハブ、リアハブとボトムブラケット(BB)。
このグリースニップルのお陰でハブ、BBを分解せずに楽にグリースアップできます。
先月手に入れたばかり水谷輪業の「セラフ」
まだ届いた状態のまま。
今後少しずつ分解・修復予定。
写真のようにハブに縄を付けてハブが回転しながら縄で汚れを落としていつも綺麗。
約50年経ってもまだ綺麗でその縄が効果がある証拠。
セキネのBBにグリースニップル
古時計も好きです。
原動力はゼンマイか分銅引きなので、電気・電池が不要、長年使用できます。
古時計の出会いは約10年前のアンティーク・マーケット。
日本製の精工舎で、大正13年~昭和11年に製造された「スリゲル 1」という柱時計でした。
どうしても直せるようになりたくてネットで調べて、3代目の時計屋さんに機械(ムーブメント)の分解と組み立てを丁寧に教えていただきました。
それ以来、蔵の中や屋根部屋、押入れで長年眠っていた壊れた古時計を、オークションで落札して甦らせています。
50年~100年前に製造されたものを甦らせてみて、試運転で「チクタク・・・チクタク・・・」動き始めると、その時の達成感は言葉では言い表せません。
昭和32年の愛知時計製(Occupied Japan)
コレクションの中では最年少の時計です。
日本に始めて来た時、びっくりしたことが沢山ありますが、その一つは、学校・会社・役場などよく使われているチャイムが「ウエストミンスター・チャイム」だったこと。
これは西洋古時計でよく使用されているチャイムの一つで、アメリカの学校のチャイムには使用されていません。
左の時計は約100年前のアメリカ製(Seth ThomasのSonora Chime Clock #1.)
左写真のようにベルを4個使用しています。
毎時にまず「ウエストミンスター・チャイム」が鳴り、その後時報がなります。
興味がある方は下記のファイルをクリックしてください。
(5時に鳴るの例)
「Sonorachime.mp3」をダウンロード
サイドバー「古時計アルバム」を参照してください。
コレクションの一部を載せています。
私はオリジナル派(最初に付いていたパーツをなるべくそのままを甦らせる主義)なので、塗装せずに、50年以上前の塗装をいかに綺麗にできるのがポイントです。
塗装は費用も掛かりますし、塗装する程覚悟があれば、現在の塗装を剥がすことになりますので、まず現在の塗装を甦らせてみるのがいいでしょう。
ということは塗装は最終手段です。
傷を消して塗装のつやを再び生み出す秘訣はコンパウンドです。
「99工房」という会社が作っているコンパウンド・トライアルセット(お試しセット)です。
自動車の面積が広くて、それ程の量はいりませんので、このトライアル・セットがぴったりです。
ホームセンターの自動車洗剤・ワックスの売り場で3セット(3段プロセス=細目→中目→極細)で千円もしませんでした。
使い方はとても簡単でパッケージにしよう方法も丁寧に書かれています。
古いものなのでどうしても傷・サビはあります。
その場合には同じ「99工房」の「タッチアップペン」がお勧めです。
左は使用前
右は使用後
(ちなみに、ブレーキのメッキにはスチールウールで甦らせました)
車輪は主に3つの部品で構成されています。
①リム=ハブとスポークで結合して車輪の骨格を作る部品でスポーク穴およびバルブ穴が開いている。リムには外側にチューブおよびタイヤが付く。
②スポーク=外周部分を支えているリムと、車輪の中心にあるリムをつなぐ線状の部品。
③ハブ=車輪の中心部にあって、車輪の外周にあるリムから出た全てのスポークが一点に集中する部分。
昔のリムは現代のと違います。
現代の実用車・運搬車に付いているリムの素材はステンレス、昔のは鉄でした。
鉄は重いのみならず、手入れしないと錆びてしまいます。
古い自転車を見つけるのが難しいですが、見つけても大半はリムが錆びています。
その例として、3号車のリムです。
オリジナル派の私は「なるべく元の部品を甦らせる主義」ですが、どうしてもだめならば、当時純正のものを探します。
6ヶ月間かけて探しに探しました結果は…、見つかりませんでした。
当時純正のものが見つからない場合は当時と同じ仕様の物を探します。
100年以上前からのリム製造会社の新家工業(ARAYA)に尋ねたら、素材は違うが同じ仕様のものも現在製造しているとのこと。
購入した後、ヤフーオークションで当時純正のものがいくつか現れました。
昔のモノは本当に工芸品です。
左は現代ステンレス製、右は鉄(メッキ)です。
比べ物になりませんよね。
昔の高級自転車なら、会社のロゴまでリムに埋め込まれました。
左の写真は5号車「丸嘉(Maruka)株式会社」のロゴ埋め込み新家製のリムです。
リムのセンターにライン入り(塗装の線)もあります。(右)
「いい仕事をしていますね~!」
3号社までホイールを組み立てたことはありませんでした。
前述のようにオリジナル派なので、なるべく最初に付いていた部品を甦らせます。
今回リムとスポークが無理でしたが、車輪の中心部(ハブ)を残して、ホイールを組み立てることにしました。
「The Bicycle Wheel」という専門的な本を購入して、独学だけで組み立てられるようになりました。
オリジナルかどうかどのように区別するかというと、面白いことに昔の自転車製造会社は部品一つ一つにロゴを印刻しました。
こちらはリアハブにも会社「英隆」という自転車製造会社の「マルノエイ号」。
「英隆自転車製造会社」のロゴ付き看板。
甦らせた後、もう50年走っても大丈夫!
風切りというのは前の泥除けの飾りで古い自転車の特徴の一つです。
今では製造費用削減と機能性ばかり追求するため、現代の自転車にはもう付いていません。
確かにあまり機能はありませんが、希少価値があります。
昔、自転車は貴重なもので、「一家一台一生」。ステータスシンボル だったようです。(上は「丸紅山口」の風切りです。アルバム参照。)
ご興味がある方「自転車の風切り特集」と「風切り自転車に乗ろう!」を参照して下さい。
現在の自転車と違って古い自転車はコッタークランクです。このコッターピンを抜くのが一苦労です。コッターピンを抜くときに真っ直ぐ抜かないと大失敗する恐れがあります。曲がったら、電動ドリルで抜き取らざるを得ません。一度このような酷い目に遭った私は「もっといい方法あるはずだ」と思って、調べた結果この秘密兵器を見つけました。
アメリカから取り寄せて、使ってみたらすーーーっと簡単に抜けます。お勧めの道具です。
http://bikesmithdesign.com/CotterPress/index.html
最近のコメント