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2008年1月

2008年1月26日 (土)

セルロイド・グリップ

セルロイドは1870年ごろから20世紀前半まで象牙の代用品として食器や万年筆の筒やメガネのフレームに使われていました。
非常に燃えやすくて耐久性がない。(逆に地球にやさしい)

プラスチックが登場したらセルロイドが使用されなくなりました。
現代はピンポン玉とペンの筒くらいでしょう。

古い自転車のグリップにもよく使われていました。
確かに、磨耗しやすいようです。Dsc05699Dsc05697
Dsc05658   



古い自転車のパーツには、一つ一つに社名がついています。グリップも例外はありません。(左から丸嘉、セキネ、丸紅山口)

Grips2Grips3Grips1   

1953(昭和28年)カタログ

革製サドル

昔海兵隊にいたころ、演習以外毎日欠かさずに革製のブーツを磨きました。
驚くほど長持ちして、時間が経つにつれて足に馴染み、履き心地だけでなく味が出てきました。
古い自転車の特徴の一つはサス付き革製サドル。
少しの手入れが必要だが、綺麗で座り心地がとてもいい。

私が知っている主な種類は2つ。

Saddles_3

バネ付きサドルとハモックサドル

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Dsc05679バネ付きサドルセキネ製
バネ後ろに2本
(前に1本と後ろ2本のもあります)

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Dsc05667

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Dsc05670_3

革製は品があり、いい味です。社名は革に刻印され、後ろもプレートが付いています。


もうひとつはハンモックサドル
丸紅山口製
鉄のコイル3つ、前に径が小さいのと後ろに径が大きい2つのコイルで革が吊られています。

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Dsc05686_3

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こちらもちゃんと社名が付いています。

1953年(昭和28年)のカタログ

Saddle4

Saddle1Saddle6Saddle5Saddle3Saddle2

2008年1月25日 (金)

昭和自転車って?

昭和時代は64年間ありましたので、「昭和自転車」のジャンルはいろいろあります。

Brg004

Brg001_2

一つの例として、70年代はやっていたフラシャー自転車です。
フル整備!
5段変速機
スティック・シフター
前後ライトたっぷり!
このジャンルも中々いいですが、ここに出てくるジャンルではありません。

ここに主に登場する「昭和自転車」は、フラッシャーよりもっと古くて地味で「鉄・ゴム・革・綿・ガラス」で出来た素朴な実用車・運搬車です。

好きな自転車の共通点をまとめると:

風切り
サス付き革製サドル
③ロッド式ブレーキ
④コッターピン・カバー付きコッタークランク
セルロイドグリップ
⑥フル・チェーンケース
BEリム(前輪32穴、後輪40穴)
BE(耳付きタイヤ)(26X13/8, ウッズバルブ)
⑨ゴム製ペダル
⑩荷台付き
⑪製造社名付きネジ
⑫ヘッド・リア・バッジ
⑬ダイナモ発電機付き弾型ライト
ベル
⑮後輪持ち上げスタンド

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2008年1月19日 (土)

古い実用車のベル(試聴)

古い実用車の中で、見たことがあるベルは2種類です。

Dsc05531 一つは珍しくない構造で、現代のママチャリに似ています。
レバーを引くと中のクラッパー(鳴子)が回転し、遠心力でケース(鐘)に当たって、リン♪リン♪と鳴ります。
構造が似ていてもやっぱり外見は違いますね。
丸紅山口のロゴ付き、大きな「Y」と小さい「BENNY」

「MOV05535.MPG」をダウンロード

Dsc05520

二つ目は回転式、現代では見かけません。
構造も違います。
レバーを押すと鐘自身が回転します。
丸嘉「ミドー号」のベル
「MOV05528.MPG」をダウンロード  ←クリック

ビデオクリップも付けましたので、比べてみて下さい。
注: はじめのチクタクは古時計の音だが、無視してください。

Bell2_2Bell1_2   

1953年(昭和28年)のカタログ

グリースニップル

自転車の回転部分を効率良く回転させる為にボールベアリングが用いられています。
ボールベアリングは、回転する軸と固定されたフレームとの間の摩擦を減らし、軸が円滑に回るような働きをしています。
ボールベアリングは前のハブ、ヘッドセット、ペダル、BB(ボトムブラケット)、ペダル、リアハブ、フリーホイールに使われています。
古い実用車にグリースニップルがたまに付いています。
グリースニップルというのはボールベアリングにグリースを入れるための注入口。
今まで見たことがあるのは前輪のハブ、リアハブとボトムブラケット(BB)。
このグリースニップルのお陰でハブ、BBを分解せずに楽にグリースアップできます。

Dsc05615_2先月手に入れたばかり水谷輪業の「セラフ」
まだ届いた状態のまま。

今後少しずつ分解・修復予定。

Dsc05616_2リアハブ。

写真のようにハブに縄を付けてハブが回転しながら縄で汚れを落としていつも綺麗。
約50年経ってもまだ綺麗でその縄が効果がある証拠。

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セキネのBBにグリースニップル

2008年1月14日 (月)

タイムスリップ

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古い自転車のカラー写真もいいですが、やっぱりセピアとモノクロもいいですね。

最近は昭和のような雰囲気の場所が少なくなってきました。

Dsc05569_2Dsc05541_5昔自分で白黒写真を現像していたこともありました。
ポラロイドも当時はスゴ~イと思いました。
使い捨てカメラもありましたね。
カメラ屋にフィルムを出して現像を待つ楽しみがなくなって、少し淋しい。

2008年1月13日 (日)

古い自転車だけではなく・・・

古時計も好きです。
原動力はゼンマイか分銅引きなので、電気・電池が不要、長年使用できます。
Dsc01747_2 古時計の出会いは約10年前のアンティーク・マーケット。
日本製の精工舎で、大正13年~昭和11年に製造された「スリゲル 1」という柱時計でした。

どうしても直せるようになりたくてネットで調べて、3代目の時計屋さんに機械(ムーブメント)の分解と組み立てを丁寧に教えていただきました。

それ以来、蔵の中や屋根部屋、押入れで長年眠っていた壊れた古時計を、オークションで落札して甦らせています。

50年~100年前に製造されたものを甦らせてみて、試運転で「チクタク・・・チクタク・・・」動き始めると、その時の達成感は言葉では言い表せません。

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昭和32年の愛知時計製(Occupied Japan)
コレクションの中では最年少の時計です。

日本に始めて来た時、びっくりしたことが沢山ありますが、その一つは、学校・会社・役場などよく使われているチャイムが「ウエストミンスター・チャイム」だったこと。
これは西洋古時計でよく使用されているチャイムの一つで、アメリカの学校のチャイムには使用されていません。

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左の時計は約100年前のアメリカ製(Seth ThomasのSonora Chime Clock #1.)

左写真のようにベルを4個使用しています。
毎時にまず「ウエストミンスター・チャイム」が鳴り、その後時報がなります。
興味がある方は下記のファイルをクリックしてください。

(5時に鳴るの例)
「Sonorachime.mp3」をダウンロード

Repairing_clocks_2

サイドバー「古時計アルバム」を参照してください。
コレクションの一部を載せています。
        

2008年1月12日 (土)

古い自転車の塗装について

私はオリジナル派(最初に付いていたパーツをなるべくそのままを甦らせる主義)なので、塗装せずに、50年以上前の塗装をいかに綺麗にできるのがポイントです。
塗装は費用も掛かりますし、塗装する程覚悟があれば、現在の塗装を剥がすことになりますので、まず現在の塗装を甦らせてみるのがいいでしょう。
ということは塗装は最終手段です
傷を消して塗装のつやを再び生み出す秘訣はコンパウンドです。
Dsc05493 「99工房」という会社が作っているコンパウンド・トライアルセット(お試しセット)です。
自動車の面積が広くて、それ程の量はいりませんので、このトライアル・セットがぴったりです。

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ホームセンターの自動車洗剤・ワックスの売り場で3セット(3段プロセス=細目→中目→極細)で千円もしませんでした。

使い方はとても簡単でパッケージにしよう方法も丁寧に書かれています。

古いものなのでどうしても傷・サビはあります。
その場合には同じ「99工房」の「タッチアップペン」がお勧めです。

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左は使用前

右は使用後

                                                                   (ちなみに、ブレーキのメッキにはスチールウールで甦らせました)

Dsc03961 Img_0049_2 Img_0046_2

純正のリム(工芸品)

車輪は主に3つの部品で構成されています。

①リム=
ハブとスポークで結合して車輪の骨格を作る部品でスポーク穴およびバルブ穴が開いている。リムには外側にチューブおよびタイヤが付く。

②スポーク=
外周部分を支えているリムと、車輪の中心にあるリムをつなぐ線状の部品。

ハブ=車輪の中心部にあって、車輪の外周にあるリムから出た全てのスポークが一点に集中する部分。

Dsc03953昔のリムは現代のと違います。
現代の実用車・運搬車に付いているリムの素材はステンレス、昔のは鉄でした。
鉄は重いのみならず、手入れしないと錆びてしまいます。
古い自転車を見つけるのが難しいですが、見つけても大半はリムが錆びています。

Dsc05354_2その例として、3号車のリムです。
オリジナル派の私は「なるべく元の部品を甦らせる主義」ですが、どうしてもだめならば、当時純正のものを探します。

6ヶ月間かけて探しに探しました結果は…、見つかりませんでした。
当時純正のものが見つからない場合は当時と同じ仕様の物を探します。

100年以上前からのリム製造会社の新家工業(ARAYA)に尋ねたら、素材は違うが同じ仕様のものも現在製造しているとのこと。

Dsc05461 購入した後、ヤフーオークションで当時純正のものがいくつか現れました。
昔のモノは本当に工芸品です。
左は現代ステンレス製、右は鉄(メッキ)です。
比べ物になりませんよね。
昔の高級自転車なら、会社のロゴまでリムに埋め込まれました。

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Dsc05467左の写真は5号車「丸嘉(Maruka)株式会社」のロゴ埋め込み新家製のリムです。

リムのセンターにライン入り(塗装の線)もあります。(右)
「いい仕事をしていますね~!」

Dsc05472 3号社までホイールを組み立てたことはありませんでした。
前述のようにオリジナル派なので、なるべく最初に付いていた部品を甦らせます。
今回リムとスポークが無理でしたが、車輪の中心部(ハブ)を残して、ホイールを組み立てることにしました。
「The Bicycle Wheel」という専門的な本を購入して、独学だけで組み立てられるようになりました。

オリジナルかどうかどのように区別するかというと、面白いことに昔の自転車製造会社は部品一つ一つにロゴを印刻しました。

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Maruei_jitensya

こちらはリアハブにも会社「英隆」という自転車製造会社の「マルノエイ号」。

「英隆自転車製造会社」のロゴ付き看板。

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甦らせた後、もう50年走っても大丈夫!

2008年1月 4日 (金)

組立て完了

Dsc05393 丸嘉株式会社のミドー号を組み立てました。
このような古いものは実にすごい。
「いい仕事をしてますね~」と言いたくなります。
50年前のものなのに、昨日製造されたように輝いています。
(サイドメニューの5号車のアルバム参照)

Photo_2

保証メダルがまだ付いている自転車は初めてです。
昔の自転車には皆付いていたようです。

Photo_3

タイヤのトレッドに製造会社が書かれていました。
(拡大してご確認ください)

2008年1月 3日 (木)

「ミドー号」の完成は後もう少し  

Dsc05410 連休の終わりが近づいてきました。
2台レストア予定でしたが、結局1台になってしまいそうです。
その一台は1957年製造された「丸嘉株式会社のミドー号」という幻自転車です。

Dsc05327_2 連休は後わずか。
今日BBとヘッドセットを分解して、50年前の腐ったグリースを取り捨てた後に綺麗にしました。

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BBの分解

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綺麗になりました。

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ヘッドセットの分解

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綺麗になりました。




コンパウンドで傷を消して、部品を一つ一つ磨いて、明日いよいよ組み立てと仕上げます。
組み立て準備OK, 明日完成品をご紹介します。

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2008年1月 1日 (火)

風切り

Dsc05347_3風切りというのは前の泥除けの飾りで古い自転車の特徴の一つです。
今では製造費用削減と機能性ばかり追求するため、現代の自転車にはもう付いていません。
確かにあまり機能はありませんが、希少価値があります。
昔、自転車は貴重なもので、「一家一台一生」。ステータスシンボル だったようです。(上は「丸紅山口」の風切りです。アルバム参照。)
ご興味がある方「自転車の風切り特集」「風切り自転車に乗ろう!」を参照して下さい。

Dsc05350 ノザワ

Dsc05351  セキネ

Dsc05349  丸嘉ミドー号

Dsc05348  水谷輪業セラフ号

Dsc03993 英隆

Dsc05352  丸米

Dsc05353 丸石

Dsc06118_3 光 

Dsc06119 聖宝

Dsc06123 (不明)

Dsc06320  コールドプライム

Dsc06321 (不明)

Dsc06322  ツルヤ号

Dsc06323  サンベル

Dsc06325  キヤK

Dsc06326 高峰号

Dsc06327 NB号

Dsc06328   富士覇王号

Dsc06329  日米富士

Dsc06324 (不明)

Dsc06691  三馬

Img_1024_2 マルト

Img_1026 光

P1000225 (不明)

P1000223 日米富士ONI号 

Img_1027 山口 ※取り付けネジ一本→古い

Img_1025 水谷 かなり古い ※取り付けネジ一本     

秘密兵器 コッターピン・プレス

Dsc03986現在の自転車と違って古い自転車はコッタークランクです。このコッターピンを抜くのが一苦労です。コッターピンを抜くときに真っ直ぐ抜かないと大失敗する恐れがあります。曲がったら、電動ドリルで抜き取らざるを得ません。一度このような酷い目に遭った私は「もっといい方法あるはずだ」と思って、調べた結果この秘密兵器を見つけました。Cotter_pin_press

アメリカから取り寄せて、使ってみたらすーーーっと簡単に抜けます。お勧めの道具です。
http://bikesmithdesign.com/CotterPress/index.html

Dsc04068 この工具のお陰でBBを徹底的にオーバーホールできます。




Dsc04074   オーバーホールの後

Dsc04079_2チェーンケースもクランクも甦らせた!

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