« 昔の責任保証  | トップページ | 風切り (プレート式) »

2009年5月24日 (日)

やっぱり風切りですよね

昭和自転車はいろいろな特徴があります。
ロッドブレーキ、セルロイド握りBEタイヤBEリム革サドル回転ベルバッジゴムペダル、コッターピンカバー、ハブグリースニップル等など。
しかし、一番大きい特徴は(つまりもっとも現代自転車にないのは)やっぱり「風切り」ですよね。

風切りというのは前車輪の泥除けの先端に飾ってあるマスコットです。
現在、高級車のベンツやジャガーのボンネットにまだ見かけますが、自転車の場合は昭和40年代フロントカゴの取り付けやコスト削減及び時代御流れで除々に消えて行ってしまいました。
Img_0924

風切りは自転車の製造会社の顔であり、自転車そのものの顔です。
Blogimg_7750

これは今年レストアした、昭和30年のマグネット号の風切りです。
Img_7301
ロケットや羽などのように、スピードを連想させる風切りが多いです。

戦前の風切りは、もっとシンプルの方が多かったようです。
こちらは先ほど紹介した同じマグネット号の戦前版。
「国→國」・「号→號」の古い戦前の漢字。
「M」の切り抜きがオシャレな感じもします。
Img_8267

去年、手に入れた光フレームをレストア予定ですがまだパーツを探しています。
パーツを探している間に手に入れた同じ光自転車の風切り3点。
【写真をクリックして拡大して比べ合って下さい。】
Img_8457 

« 昔の責任保証  | トップページ | 風切り (プレート式) »

昭和レトロ自転車 (Vintage Bicycles)」カテゴリの記事

パーツ関係 (Parts Related)」カテゴリの記事

日本語の記事 (Postings in Japanese)」カテゴリの記事

コメント

はじめまして。北海道の田舎にて昭和実用自転車に乗っている、ほくりんと申します。
このブログを見て、リチャードさんの昭和実用自転車にかける情熱に感銘し、こうした風切りのマスコット付きの昭和実用自転車の美しさに感動しました。

僕の自転車は、1967年型(昭和42年)のミヤタ製です。
ギヤMマークの風切りは付いているものの、かなり簡略化されてメーカー名入りのパーツは少なくなってしまった時代のものです。
しかし、たったひとつの自慢が、『食糧庁』という公社で使われていたらしく、車体のカラーは小豆色、後輪泥ヨケに『食糧庁』の刻印が入ったプレートが鋲で打ち付けられています。 
ただ情報がなく、詳しいことはわからないですが…。

いつかは1950年頃~1960年頃の、工芸品のように美しかった時代の実用車を手に入れたいものです。

北海道からですか。 懐かしいです。1987~88年札幌市内に住んでおりました。
緯度は故郷のボストンと同じくらいでよかったです。

さて、ほくりんさんの愛車は昭和42年のミヤタ製ですか。
いいですね。
まだ風切があったころで素晴らしい。
おまけに「食糧庁」も付いていてされに価値がある自転車ですね。

実用車のシンプルさというか基本さが好きです。
頑丈で実用的で長持ちするので、いいですよね。

お返事ありがとうございます、ほくりんです。
まさかリチャードさんも北海道在住の経験があるとは!驚きです。

さて、僕の食糧庁実用車、お褒めにあずかりうれしいです。
美しいバッヂはシンプルな金属板に、メーカー刻印ネジはマイナスネジとプラスネジに…、
昭和42年ともなれば実用自転車もだいぶコストカットされてきた時代みたいです。
しかしまだ、各パーツの随所にメーカー純正品を示す刻印は健在で、少し前の工芸品のような美しい装飾が施された時代の名残があります。
風切りはまさにその古き良き時代の象徴ですね!

昭和30年代後半ころから少しずつコストダウンが明らかになっていました。時代が変わり、自動車社会へ。
風切りが小さくなったり、50年代はまだありましたが、消えつつありました。バッヂも少しずつシールに変わり、各パーツの刻印が消えて行く傾向にありました。

昭和42年の実用車はまだまだ現代の通学用やママチャリの外国産車と比較したら、比べ物になりません。42年自転車はまだ国産製、ロッドブレーキ、サスペンション付き革製サドル、鉄フレーム・泥除け、メッキパーツ、そして「やっぱり風切りだ」。

愛車を大事にしてください。
よろしければ、写真を拝見させて下さい。

本当はすぐにでも写真をお送りしたいのですが、パソコン操作が不慣れなのと、デジタルカメラを持っていません…。
しかし、食糧庁納品という変わった履歴の実用車なので、ぜひ見て頂きたいです。
写真をお送りすれば、食糧庁と実用車の納品の関係についてなにか情報が入ってくるかもしれません。
なんとか準備して写真をお送りしたいと考えております。

…昭和42年製で『少し新しいほうかな?』と、
昭和30年前後の美し過ぎる実用車と比べると装飾がシンプルで負い目を感じていたのですが、
『やっぱり風切りだ』で励まされました。
太陽の光が降り注ぐと、反射してピカピカと光る風切りは見ていて惚れ惚れします。

写真の件について無理をなさらないで下さい。
私はアナログ人間、デジタル社会に付いて行けなくてかなり苦労しています。

昭和42年でまだ国産実用車は頑丈でいいものでした。愛車を大事になさって下さい。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 昔の責任保証  | トップページ | 風切り (プレート式) »