昭和自転車にはいろいろな特徴があります。
ロッドブレーキ、セルロイド握り、BEタイヤ、BEリム、革サドル、回転ベル、バッジ、ゴムペダル、ハブグリースニップル等など。古い自転車の特徴は様々。
コッターピン・カバーもその一つ。
コッターピン・カバー(またはクランクピン・カバー)というのは、その名の通りコッターピンをカバーする部品です。
昔の自転車のクランクアームをハンガーに固定させるためにコッターピンを利用していました。
コッターピン・カバーの機能は見栄えをよくするためもありますが、自転車をこぐ時、裾がピンに引っかからないように、または足首がコッターピンのネジヤマに当たらなくて傷を防ぐ機能もあるようです。
先週紹介した風切りと同じように、コッターピン・カバーも現代の自転車には付いてなくて見かけません。
それは現代のクランク構造が変わってコッターピンも不要になったからです。
コッターピンカバーは自転車の古さの目安の一つです。
最も古いタイプはマイナスネジ2本と固定ブラケットで取り付ける構造になっています。

このようなコッターピンカバーが付いていれば、およそ昭和30年代以前。
これは取り外すのに少し手間が掛かります。
40年代以降いろいろな改善により、固定ネジなしで取り外しやすくなりました。
ここで三つ紹介します。
①ブラケットとバネ式
ご覧の通りにネジ穴がなくなり、マイナスネジもないです。
このブラケットとバネ式はブラケットがキャップ側にリベットで固定されています。
これによって取り外しが少しラクになりました。
②キャップ嵌め込み式
こちらもネジ穴がありません。
代わりにネジ穴のところにリベットがあります。

そのリベットはキャップにクランプを固定しています。
この構造でコッターピンの両先端がクランプの内側に嵌め込みます。
③ゴム嵌め込み式
50年代に入るとキャップの表面にリベットがなくなりました。

この構造はコッターピンの両先端がゴムの穴に嵌め込みます。

「必要性は発明の母」で、物造りの進化が結構面白い。
一つの機能を達成するために、いろいろな手段があります。
技術の進化のお陰で、顧客にものをより安く提供できます。
昭和30年代の自転車は1.5~2ヶ月給料が掛かりました。

先週ご紹介した風切りと同じようにコッターピン・カバーも消えて、残念です。
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