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2009年7月

2009年7月26日 (日)

残り物には福がある【花菱自轉車】③

先週の花菱自轉車のつづき。

実際に、実用車の黄金時代(昭和20年代後半~30年代前半)オール・オリジナル当時の特徴を見続けましょう。
先週、前の部分(ハンドル、フォーク、前輪)。

今週はフレーム。
Pic_1660

フレームは大きく分けると軽快車、実用車、軽運搬車、運搬車の4種類。
これは当時、最もポピュラーだった「実用車」のフレームです。

トップチューブにまだフレームカバーが付いています。
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ヘッドラグにちゃんと社ロゴが付いていることも昭和20年代~30年代のものの証拠。
ダウンチューブにオリジナル巻紙も付いています。
フレームに「責任保証」が付いていないようですが、元々このモデルに付いていなかったのかもしれません。
Pic_1674

シートチューブにも巻紙が付いています。
バッジが付いていることも昭和20年代~30年代のものの証拠。
40年代に入ると製造費用削減としてバッジがデカールに変わってしまいました。
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この自転車が昭和30年代以前だある証拠としてはボットムブラケット(ハンガー)の構造。

これは「英式割ハンガー及びクロリヤ式ハンガー」と言います。
特徴はコッターピン。
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構造は下記の分解図。
P1040667

次回につづく。



 

2009年7月19日 (日)

残りものには福がある【花菱自轉車】②

先週の花菱自轉車のつづき。

実際に、実用車の黄金時代(昭和20年代後半~30年代前半)オール・オリジナル当時の特徴を見てみましょう。

Pic_1661

①風切り (←クリック)
Pic_1668
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②前泥除けステーバッジ
六角ネジの頭部に注目  (←クリック)
(花菱社ロゴ)
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Pic_1678

フラップにも社ロゴがちゃんと書いてあります。Pic_1679

③ヘッドバッジ
Pic_1666

七宝焼きで50年前以上経過しても色がまだまだ鮮やか。
Pic_1682

④フォーククラウン
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フォークにも社ロゴとゴールドライン
ブレーキにも社ロゴ
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泥除けステーにも社ロゴ
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⑤タイヤ
BEタイヤ 1 3/8 (←クリック)          
「花菱自轉車製作所」
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タイヤに社名だけではなく社ロゴも。Getattachmentcayxz1g1

⑥リム
BEリム (←クリック)
社ロゴ入り
良く見るとライン入り!
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⑦ハンドル
ロッドブレーキ
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七宝焼きの社ロゴ
ハンドルボルトに注目
ボルトがキャップのようなもので被さっています。
初めて見ました!花菱の特許でしょう。
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社ロゴ入りベル (←クリック)
Pic_1664

社ロゴ入り握り(セルロイド製?) ←クリック
ブレーキハンドルの握りもセルロイドPic_1665Getattachmentcafu3i9l

⑦ライト
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6V8WのMITSUBAライト
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ライトのブラケットにも社ロゴ入り
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次回につづく。

2009年7月12日 (日)

残りものには福がある 【花菱自轉車】①

約3ヶ月前に「市原式」という革命的なBEタイヤ交換方法をご紹介したことを覚えていらっしゃる方もいると思います。
市原さんは、40年代ブリジストン軽運搬車をレストアしている間に、どうしても「昭和20年後半~30年代前半」、つまり実用車黄金時代で製造された自転車が欲しくなったそうです。
当時の自転車を見分けられる「見る目」ができたに違いありません。
その証拠は、市原さんが手に入れた「花菱自轉車」です。

ぱっと見てガラクタのように見えるかもしれませんが、見る目があれば、これは実に宝物です。
Pic_1660

写真は自転車に手を付けていないそのまま。
つまり、レストア前状態。

宝物の理由は3つ。
①殆ど乗られていないこと
②オール・オリジナル
③欠品は殆どない。(見た限り、欠品はクランク・コッターピンカバーのみ)

今回は、殆ど乗られていない証拠を見てみましょう。
乗られていないヒントはいくつかあります。

①ペダル
ペダルのゴム・ブロックの窪みは当時の物を表します。
花菱の社ロゴ付きでオリジナル。
浮き上り花菱社ロゴは磨り減っていなく、まだまだくっきり。
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通常は靴底の摩擦で磨り減ります。(下記参照)
Img_7631_2

②タイヤもオリジナル
「花菱自轉車」もちゃんと書いてあります。
トレッドは磨り減っていません。
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③チェーンケース
自転車を漕ぐとどうしてもかかとがチェーンケースに当たって傷が付きます。
しかし、花菱のチェーンケースには傷が殆どありません。
ゴールドライン入り、「Hanabishi」の筆記体で社ロゴ

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④前車輪
通常はブレーキパッドの摩擦による、メッキが貼られ溝跡が残ります。
確かに表面が錆っているが、それでも溝跡がないようです。
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ブレーキパッドの摩擦による溝跡の例。
メッキが剥がれて、生鉄なのですぐ錆が付きます。(リムの左側)
分かりやすくするようにリムの右側の錆を取り除きました。
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次回、この花菱自轉車が実用車の黄金時代(昭和20年代後半~30年代前半)オール・オリジナルを見てみましょう。

お楽しみに!! 



 

2009年7月 5日 (日)

連結器

初めて日本に来日したのは、1982年。
当時、リアカー付き自転車で古新聞やダンボールを収集していたお爺さんは少なくはありませんでした。
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リアカー付き自転車が消えたと思ったら、最近、クロネコヤマト宅急便リアカー付き自転車を見かけます。
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昔の実用車とリアカーを結び付く金具は「連結器」 と言います。
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シート・ポスト・ボルトを緩めて、ポストを外し、連結器の穴に差し込んで取り付けます。Img_8692

リアカーのハンドルに穴があって、連結器のピンを引き上げて、
リアカーのハンドルの穴とピンの位置を合わせるだけです。
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種類は2つありました。
長い方と短い方。 
Img_8663

長い方はハンモック・サドル
短い方は75型(バネ付き)サドル
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昔の実用車とリアカーを結び付いた連結器は丈夫で重要な役割を果たしました。
当時(50年前) ハンモック・サドル用の長い方は75円。
75型(バネ付き)サドル用の短い方は65円。

これは自転車文化センター所蔵の写真です。
私にとって、この一枚は当時の日本人魂を表します。
当時の日本人に脱帽!!!

Hard_core_japanese_bicycle

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