BEリムは益々手に入らない
I'll be back with another English post soon, until then stay trued and happy wheels.
古い自転車は長年風雨に晒されて状態は大変な場合が多い。
( レストア前の英隆自転車)
昔は現代の高級オートバイや自動車のように車輪はメッキ。
しかし、長年風雨に晒されて甦らせるのが無理。
メッキが残っていてもロッドブレークのパッドの摩擦でメッキが剥がれ、錆びます。
従って、大半はリムを交換せざるを得ません。
しかし、探しても当時の新古品メッキBEリムは少ないでしょう。
去年まで、 アラヤは当時の仕様と同様のステーンレス BEリムを製作していました。
先日、アラヤのホームページを見たら、商品ラインアップにBEリムはありませんでした。
気になって、アラヤに連絡したら、もう廃盤になって生産する予定はないそうです。
アラヤは世界で有名なリム会社。
明治36(1903)年ごろ自転車用木リムで始まり、大正3年(1914)に鉄リム。
BEリム生産は100年近いでしょう。
1964年までBE(Beaded Edge=引掛式)タイヤの生産率が高かったが、それ以降はWOタイヤの軽さとリムへの取り付け、取り外しの簡単さに負けたため生産が減って行く一方。
BEタイヤはリムに嵌合される部分にゴムが入っているタイヤ。
チューブがタイヤに完全に包まれていて、空気圧でリムから外れない方式。
WOタイヤはリムに嵌合される部分にワイヤー(硬銅線)が入っているタイヤ。
空気が抜けてもリムから外れない方式。
大人用の自転車のBEリムの主なサイズ:
26x 1" 1/4 (軽快車)
26x 1" 3/8 (実用車)
26x 1" 3/4 (軽運搬車)
26x 2" (重運搬車)
新古品のリムを探す時、サイズとメッキの状況がを別にして、社ロゴ入りとセンターライン入りも頭の中に入れておくといいです。
(1)社ロゴ入り
リムに社ロゴ入りがある場合には、通常バルブ穴の両側に一本と2本目のスポーク穴の間に社ロゴマークがあります。
丸嘉 Maruka 社ロゴ入りBEリム。
バルブの本に「Araya RIM 26x1 3/8」と刻印。
(2)センターライン入り
新屋(アラヤ)
とてもオシャレで黒い太いセンターラインに細い金引き線。
現代、自転車にメッキのリムどころかメッキのパーツをあまり見かけません。
50数年前はメッキのパーツが多かったです。
今回の投稿は一部S-さんが送って下さった写真も使いました。
S-さん、ありがとうございました。
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BEリムの記事大変参考になりました。
ウカイリムに、センター部をバフ掛けして、下地の銅メッキの層まで磨きこんだ物があったそうです。
センター部が銅色のぼかし模様・・・素晴らしいアイデア!!実物があれば見てみたい逸品です。
もう一つリムにまつわる話
ツバメの泥除けはリムの材料をそのまま利用し、
人が上に乗っても潰れないほど頑丈だった・・・
これも聞いた話なので、現物を見ないと信じられない逸話です。
それにしても、当時の造りこみの良さには感動です!!
次の特集記事?楽しみにしております。
投稿: しげ | 2010年5月22日 (土) 10時42分
当時のウカイリムを持っていますが、しげさんがおっしゃる素晴らしいリムではなくて、残念です。あの素晴らしいリムの実物を見てみたいですよね。
当時の物造りはやっぱり当時の職人さんらに脱帽!
何人からBEタイヤのメールをいただいたので、次回BEタイヤかもしれません。
投稿: しげさんへ | 2010年5月22日 (土) 11時32分