責任保証メダル①
I'll be back with another English post soon, until then stay trued and happy wheels.
日本製の古い自転車の魅力はいろいろあります。
風切り, 七宝焼きバッヂ, 回転式ベル、 セルロイド製握り, 革製サドル, BEリム & BEタイヤ, チェーンケース、謹製、ロゴ入りパーツ、3層塗装・金線引き、フレームカバーなどなど。
これらは外国製自転車にもある程度まであります。
しかし、外国製の古い自転車にないもの、つまり日本独特なものは保証メダルでしょう。
古い自転車カタログを目にすると、トップチューブから何か奇妙なものがぶらさがっています。
これは一体なんでしょう?
正式な名称は分かりませんので、「責任保証メダル」と名付けます。
保証メダルは通常 3cm - 6cm径で、表に会社・ブランド・モデル名と裏に保証の詳細。
革製ストラップをトップチューブに巻いて鳩目で留められました。
つまり、ストラップを切らない限りフレームと一緒に、まるで夫婦と同じように一生最後まで人生を歩んで分かれはしません。
この保証メダルは、いつどこでどのように誕生したのでしょう。
少なくとも戦前、昭和初期にもあったようです。
詳しくお分かりの方がいらっしゃれば、ご連絡下さい。(最後にメルアド)
風切りと同じように戦前から多くの自転車に付いていましたが、40年代に入ってだんだん消えて行ってしまいました。
繰り返しになりますが、自転車のみならず、古いものはオーバーエンジニアリング、つまり必要以上に出来ています。
私にとってそれが魅力です。
特に昭和20年代後半~30年代前半の自転車。
一個一個の部品に誇りを打ち込んでいる証拠として、すべてと言っていい程の部品にメーカーの社名か社ロゴがあります。
実に工芸品そのもの。
保証メダルも例外ではありません。
製造原価が細かく分析され、付加価値がないものをすべて取り除かれ始めた時代の前に作られたモノだからこそ工芸品。
いくつかの例を見てみましょう。
戦前の日米商店 「富士宣傅号」(表)
上半分には富士山、「日本一」と太陽。
下半分には「FUJI」と桜、そしてプロペラに「富士宣傅号」。
「ゼブラ自轉車」の保証(表)
ゼブラ自転車の社ロゴの形でなかなかいいですね。
この責任保証はまだまだ続きます。
保証が愛車に付いていらっしゃる方、是非写真を送って下さい。
showajitensha@hotmail.co.jp
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