なぜ昭和20年代後半~30年代前半の自転車が良いのか第5回
I'll be back with another English post soon until then stay trued and happy wheels.
前回に引き続き、なぜ昭和20年代後半~30年代前半の自転車が良いのかを見てみましょう。
この連載の (第1回)で取り上げたように、軍需工場は戦後、平和産業に転換されました。
従って、この転換工場は精度が高い工作機械がありましたが、(第2回)に取り上げたように、工業仕様標準化は自転車工業を普及するまで約10年(昭和28年~38年)掛かりました。
これと自動化の遅れ (第3回)とを合わせ、自転車作りは主に手で行なわれ、それは工芸品と言っても過言ではありません。
軍需工場から自転車工場に転換した製造会社(第4回) は、その技術者と職人達で、高い需要と競争の中、実用車の黄金時代を築きました。
当時、日本では庶民が唯一手に入る個人交通手段でした。
自転車は2ヶ月分の給料が掛かり、交通や物運びに不可欠でした。
現代の自動車ほど地位が高くて非常に貴重なものでした。
当時は自転車を登録し、自転車税もあり、まるで自動車のような扱いでした。
激しい競争の中、各メーカーは全てのパーツがメーカーオリジナルパーツで。
部品一個一個に社名や社ロゴが打ち込まれたり、鋳造されたりしました。
自転車一台につき、社名や社ロゴが100個以上ついていました。
マーク入り(社名・社ロゴ)①
マーク入り(社名・社ロゴ)②
マーク入り(社名・社ロゴ)③
マーク入り(社名・社ロゴ)④
マーク入り(社名・社ロゴ)⑤
自転車の泥除けステーのネジ頭まで社ロゴが鋳造されていました。
例の日米富士株式会社のロゴは冨士山の裏に旭日のデザイン(下記参照)1/4インチ(約7mm)の泥除けステーネジ頭に鋳造されました。
日米富士株式会社のロゴ
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