なぜ昭和20年代後半~30年代前半が良いのか(第8回)
I'll be back with another English post soon until then stay trued and happy wheels.
第6回で述べたように、この「なぜ昭和20年代後半~30年代前半の自転車が良いのか」という連載の後半は、自転車そのものの観点を見てみたいと思います。
自転車は現代の自動車の位置づけでした。
登録して自転車税も払わなければなりませんでした。
現代の自転車の位置づけと違うため、「軽量・速さ・格好良さ」ではなく、「丈夫さ、実用性、ローメンテ、乗り心地」が重視されていました。
今回は「ローメンテ」を取り上げます。
チェーンケース
チェーンケースは、クランクホイール、チェーン、フリーホイールを、
砂、埃、雨などにさらされないための機能を果たします。
つまり、 駆動列を守る重要な部品です。
現代では古臭いイメージですが、チェィーンケースのお陰でメンテが減り、パーツを長持ちさせられます。
下記の写真のように、フリーホイールの上の位置に、オイル注入口が付いていたチェーンケースも珍しくありませんでした。
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ケーブルなし
前ブレーキ・後ろブレーキのケーブルは一切ありません。
その代わりにロッドが使われています。
ケーブルは伸びがち切れる場合もありますが、ロッドはその心配がありません。
下記の写真のロッドブレーキは珍しく、ハンドル内工、つまりハンドル中を通っています。
BEタイヤ
BEタイヤはチューブを丸ごと包みます。
20,000キロメーター以上走ってパンクは一回しかありません。
しかも、タイヤ取り外し・取り付け工具なしで出来ます。
また、面白いことに、当時のBEタイヤはタイヤ製造会社や自転車ブランド名がトレッドに成型されていたものもあります。
"THE DUNLOP TYRE" (ダンロップ氏の顔lもあり")
グリース注入口
前後のハブやボットムブラケットには、グリースアップを安易にできるよう、グリース注入口が付いていました。
もっと古いハブはグリース注入口ではなく、オイル注入口が付いていました。
下記の写真、前の方はグリース注入口、後ろの方はキャップ付のオイル注入口(キャップをよく見れば「OIL」という文字が見えます。
次回は、乗り心地を取り上げます。
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