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2021年3月27日 (土)

サス付き革製サドル(第十二回)

I'll be back with another English post soon until then stay trued and happy wheels.

サス付き革製サドル連載の締めくくりとして、サドルを探している時に何を重点に置けば良いか取り上げます。

連載の前半、「サス付き革製サドル第一回」「第二回」「第三回」「第四回」,「第五回」,「第六回」の記事で、
昭和20年代後半~30年代前半の革製サドル6種類800系750系 、900系500系600系1300系それぞれを見て来ました。

私の限られた経験に基づくと、サス付き革製サドルの黄金時代は、自転車と同様、昭和20年代後半~30年代前半にピークに達しました。

1. 革表面の刻印
商標がサドルにいくつあるか確認します。
ロッドブレーキ自転車の黄金時代、メーカーは自社の商標を3ヶ所(両側面と上面)革に刻印しました。

(1) 左側面の刻印
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(2) 右側面の刻印
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(3) 上面の刻印
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2. リアプレート(バッヂ)
自転車の後ろにプレート(バッヂ)があるか確認します。    
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3.  Leather
人間と同じように、サドルの革は年をとるにつれてシワ(ひび)が現れ、弾力性を失い弛んできます。

(1) シワ(ひび)
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リベットの周り、特にサドルノーズに亀裂がないか確認します。これは、サドルが中古か新古品か関係なく当てはまります。
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(3) 側面の弛みを確認します。サドルノーズの調整ボルトか別の技で張ります。
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(4) 擦り傷や色あせぐあいを確認します。
これは以前投稿した「革製サドルの磨き」で対応できます。

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4. JIS
JIS(日本工業規格)を確認します。
サドルのJISマークは昭和33年に標準になったので、サドルに表示がなければ昭和33年以前に製造されたかもしれません。

リアプレート(バッヂ)に表示されている場合もあります。 
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英字「JIS」が刻印された場合もあります。
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5. サドルフレーム
フレームに錆、損傷、曲がり、塗装やクロムの剥がれがないか確認します。

6. メーカー
昭和20年代後半~30年代前半のサドルには、主に自転車メーカーの商標またはロゴがありました。
実際のサドルメーカーは、裏側に表示される場合があります。

「K.K.K. 」というのは現在唯一の国産サドルメーカー・加島サドル作成所。
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「BELT」は藤田サドル工業株式会社。
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「サス付き革製サドル第一回」から始めたこの連載は今回で締めくくります。

私は実にオールドスクール(保守的)です。
なるべくシンプルで作りがよいモノを選び、マスマーケティングや流行に流されないように気を付けています。

シンプルで本物の材質で作られ、使い勝手が良く、ローメンテで長持ちするもの。
一生持つもの。
手入れをすれば、そのモノが恩返ししてくれるモノがいい。

サス付き革製サドルはその一つです。


革靴やブーツ、野球グローブなどの革製品は、使えば使うほど味が出るだけではなくピッタリ体にフィットしてきます。
革製サドルも手入れすれば、乗り心地が良く長年持ちます

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