救急輪タク
I'll be back with another English post soon until then stay trued and happy wheels.
前回の投稿では、古い自転車タクシー、別名輪タク(車輪+タクシーの省略)を取り上げました。
今回は、もう一台の輪タクを見ていきます。
写真はヤフーオークションのパブリックドメインであり、数年前のものです。
興味深いことに、この輪タクは医院の小児科病棟に所属していたものでした。
小児救急車として使用されていたようです。
次の点に注目してください。
1. フレーム
前回の投稿 と違ってサイドカーを単に実用自転車に取りつけたものではなく、一体化で3輪車式になっています。
そのため、前輪と後輪が一直線になっていません。
2. ハンドル
※2点に注目
(1)フレームに取り付けられたハンドルの位置は、中心より右にずれています。(サイドカーは右側)
通常の三輪車式輪タクのハンドルとサドル位置は中心にあります。(サイドカーは後ろ)(参照リンク)
(2) ハンドルには前後のブレーキを作動させるためのロッドブレーキが見当たりません。
コンバーチブルトップ(屋根の開け閉め可能)は、悪天候でも助車席を保護する機能になっています。
この角度から見ると、3輪車式で前輪は後輪2本の中心にあるのが一目瞭然です。
また、ハンドル取り付け位置は中心より右に取り付けられているも見えます。
(後ろに小児科・今井醫院の逆読み及び旧漢字が書かれていますので戦前・戦中と推測できます。)
前に厚生車と逆読みで書かれています。
※調べによると「輪タク」は戦後の言葉で戦前・戦中では「厚生車」や「便生車」と呼ばれました。
前述したように、ハンドル取り付け位置は中心より右に取り付けられています。
ブレーキを作動させるためにハンドルにロッドが取り付けられていないこともはっきりと分かります。
助手席
フロントフォークにはヘッドランプに電力を供給するダイナモが取り付けられています。
電池ボックス (下) はおそらくサイレンまたはホーン用です。
サイレン・ホーン
風切りも前車輪用のブレーキもありません。
下部機構の連鎖ブレーキロッド
後車輪2本のブレーキを作動させるレバー1本
ブレーキレバーと後輪2本に連動している機構。
重運搬車用のブレーキの船
この実に珍しい小児救急車輪タクがどうなったかは分かりませんが、後世のために誰かが復元したことを願っています。
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