昭和自転車(モデル類) ⑤紳士車
I'll be back with another English post soon until then stay trued and happy wheels.
この「昭和自転車(モデル類)」連載では、6つの主要なシングルギアロッドブレーキ自転車を順番に取り上げます。
ここまで「①重運搬車」と「②軽運搬車」と「③実用車」と「④婦人車 」を見てきました。
今回は「⑤紳士車及び軽快車 」を見てみたいと思います。
①重運搬車
②軽運搬車
③実用車
④婦人車
⑤紳士車及び軽快車
⑥男女兼用車
紳士車・軽快車
紳士車(別名軽快車)は、軽量化を重視して設計され、車の役目に例えると紳士車は2輪人力のスポーツカーです。
(↓写真をクリックすると拡大します↓)
仕様書を見ると、軽量化(フレーム、ホイールベース、チェーンケース、スタンド、リア荷台、リム、タイヤ、泥除け、スポークなど)に重点が置かれていることがわかります。
メーカーやモデルによって仕様は異なりますが、共通点もあります。
特徴を10個見てみましょう。
↓写真をクリックすると拡大します↓)
① 短めなホイールベース
紳士用サイクルは実用車のスリム型で、高級モデルは軽快車です。
典型的なダイヤモンド(二重三角形)自転車フレームのデザイン。
②サドル
#800系(ハンモック)と#750系 が一般的に紳士車及び軽快車に使われました。
上記の2つのモデルを組み合わせた #900系 は、高紳士車及び軽快車に使われた場合もあります。
③ハンドル
紳士車及び軽快車では上がり型と浅上がり型が一般的でした。
④荷台
紳士車及び軽快車の荷台は 実用車と比較して小型(細くて短い)の荷台とステーは2本だけです。
⑤補助フォーク
紳士車及び軽快車では補助フォークが付いていませんでした。
但し、下記の写真のモデルのように例外もありました。
⑥チェーンケース
軽量化を重視された紳士車・軽快車では主にクォーター(1/4)ケース、半ケースかセルロイド製全チェーンケースのいずれかが一般的でしたが、金属製の全チェーンケースもありました。
全チェーンケース(透明のセルロイド製)
全チェーンケース(金属製)
⑦ドライブトレイン
チェーンホイール(クランクホィール ): 44歯・48歯
フリーホイール: 20歯
(輸出用のモデルには18歯)
チェーン: 106前後
⑧スタンド
紳士車及び軽快車では軽量化が重視されたため一本スタンドかチャンネルスタンドが標準でした。
⑨後輪
スピードを重視して設計された紳士車及び軽快車には、細いリムとタイヤ (1” 1/4) が装備されています。
スポークも他のモデルよりも細かったです(#15)
B/E (Beaded Edge) リム, チューブ、タイヤ(耳付きタイヤ): 26" x 1" 1/4
(輸出用のモデル: リム、タイヤ、チューブ 26",27",28")
スポーク(黒エナメル塗装): #15
小型バンドブレーキかローエンドモデルにリムブレーキ
⑩前輪
B/E (Beaded Edge) リム, チューブ、タイヤ(耳付きタイヤ): 26" x 1" 1/4
(輸出用のモデル: リム、タイヤ、チューブ 26",27",28")
スポーク(黒エナメル塗装): #15
リムブレーキ
次回は、引き続き 6つの主要なシングル ギア ロッドブレーキモデルを見ていきます。
次のモデルは男女兼用車 です。
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