日本語の記事 (Postings in Japanese)

2024年4月21日 (日)

チャイルドシート

I'll be back with another English post soon until then stay trued and happy wheels.

米国で育った幼い頃、祖父が所有していた 1950 年代のオールズモビルの前部座席に 3 人並んで乗っていたことを鮮明に覚えています。
当時の自動車にはチャイルドシートはなく、エアバッグもシートベルトもありませんでした。
あの頃と比較して自動車の安全基準は大きく進歩しました。
しかし、自転車はどうでしょうか?
ヘルメットやその他の保護具の着用を除けば、私が子供の頃の 1960 年代初頭以来、標準の安全機能に関してはあまり変わっていないような気がします。
日本で確実に変わったのは自転車用チャイルドシートです。
1 人または 2 人の子供を乗せるために特別に設計された自転車モデルがあります。

Product-line-up

1950 年代、子供を乗せる最も一般的な手段は、子供をリアキャリア (荷台)の上に座らせることでした。.P1120373a

未舗装は少なくなかったため道は凸凹でした。
子供のお尻を守るため、以下に示すように、座布団を荷台の上に置くことがよくあったようです。
P1120721
P1120750
P1120410

子供はヒヤリを繰り返して、しっかりしがみつくことと足をスポークに近づけないことを覚えたでしょう。P1120864_20240405204301

幼児はおんぶして乗せられました。  
P1120380

下の写真をよく見て以下の 3 点に注目してください。
(1) 前述の荷台上の座布団
(2) 婦人自転車用のチャイルドシート
(3) 後輪スポークにお母さんのスカート及び子供の足が巻き込まれるのを防ぐガード。
P1120489a

実用自転車には、トップチューブに取り付けられるチャイルドシートがありました。P1120486

ご覧の通りクッションがありません。
Img_0571_20240407112301
Img_0574
Img_0573
Img_0572
Img_0570
 
子供のお尻を保護するために、座布団などが置かれました。
P1120649
P1120646


最後に、荷台に木箱を結び付けるだけで「チャイルドシート」を自作した人もいたようです。
P1120487_20240406055401

 

2024年3月24日 (日)

ペダル

I'll be back with another English post soon until then stay trued and happy wheels.

風切り, バッジ 反射板, 握り, 保証メダル, フレーム巻き, チェーンホイル回転式ベル, スポークベル浮彫文字のタイヤトレッド, 黒エナメル塗装と金線引き, サス付き革製サドル, センターライン入りクロムリム, ヘッドランプ, などなど1950年国産自転車パーツの凝ったデザイン及び作り、小さな泥除けステー化粧ネジに至るまで、私にはたまりません。
ペダルについても同様です。

下記のデザイン(800系)は、ゴムブロックペダルの中でも高級自転車向けの最高級品でした。
ゴム製ブロック4個の構造に金属製コーン型の仕切りに注目してください。
ゴムブロックの一個々4側面にはメーカーの登録商標刻印が付いています。
 Img_0191
20240309-085627

白いセルロイド製ペダル軸パイプに黒文字登録商標刻印(ゴールドペン号)
Photo_20240309064801

黒いセルロイド製ペダル軸パイプに金文字登録商標刻印(白鶴号)
Img_9514
Img_9545 

高級自転車のペダルがワンランク上のものになるのも当然なことです。
ただし、ゴムブロック2本標準ペダルデザイン(200系)の一部でさえ、クロムメッキ軸パイプと4側面に華やかな登録商標刻印があるお洒落なものもありました。
Img_0195

ゼブラ 登録商標

Zebra_20240309092101

Zebra-yahoo-auction_20240309092301

ペダルは、1950 年代以前の自転車がいかに必要以上に設計された二輪の芸術品であったかを示す 1 つの例にすぎません。
現代とのモノづくり(前半) と (後半)とに示すように当時の自転車は工芸品です。

2024年2月25日 (日)

救急輪タク

I'll be back with another English post soon until then stay trued and happy wheels. 

前回の投稿では、古い自転車タクシー、別名輪タク(車輪+タクシーの省略)を取り上げました。
今回は、もう一台の輪タクを見ていきます。
写真はヤフーオークションのパブリックドメインであり、数年前のものです。
A_20240208192401 

興味深いことに、この輪タクは医院の小児科病棟に所属していたものでした。
小児救急車として使用されていたようです。
次の点に注目してください。

1. フレーム
前回の投稿 と違ってサイドカーを単に実用自転車に取りつけたものではなく、一体化で3輪車式になっています。
そのため、前輪と後輪
が一直線になっていません。

2. ハンドル
※2点に注目
(1)フレームに取り付けられたハンドルの位置は、中心より右にずれています。(サイドカーは右側)
   
通常の三輪車式輪タクのハンドルとサドル位置は中心にあります。(サイドカーは後ろ)(参照リンク
  (2) 
ハンドルには前後のブレーキを作動させるためのロッドブレーキが見当たりません。

コンバーチブルトップ(屋根の開け閉め可能)は、悪天候でも助車席を保護する機能になっています。
N
P_20240208192601 

この角度から見ると、3輪車式で前輪は後輪2本の中心にあるのが一目瞭然です。
また、ハンドル取り付け位置は中心より右に取り付けられているも見えます。

R_20240208192601

(後ろに小児科・今井醫院の逆読み及び旧漢字が書かれていますので戦前・戦中と推測できます。)
L_20240208192701

前に厚生車と逆読みで書かれています。
調べによると「輪タク」は戦後の言葉で戦前・戦中では「厚生車」や「便生車」と呼ばれました。
K_20240208192801
 
前述したように、ハンドル取り付け位置は中心より右に取り付けられています。
ブレーキを作動させるためにハンドルにロッドが取り付けられていないこともはっきりと分かります。
J
F_20240208192901
M_20240208192901

助手席
O_20240208193001
D_20240208193101
B_20240208193101
C_20240208193201
E_20240208193201

フロントフォークにはヘッドランプに電力を供給するダイナモが取り付けられています。
電池ボックス (下) はおそらくサイレンまたはホーン用です。
H_20240208193301

サイレン・ホーン
G

風切り前車輪用のブレーキもありません。
I

下部機構の連鎖ブレーキロッド
S

後車輪2本のブレーキを作動させるレバー1本
U_20240208193401

ブレーキレバーと後輪2本に連動している機構。
重運搬車用のブレーキの船
T
この実に珍しい小児救急車輪タクがどうなったかは分かりませんが、後世のために誰かが復元したことを願っています。


2024年1月28日 (日)

輪タク

I'll be back with another English post soon until then stay trued and happy wheels. 

昔、自転車タクシーは輪タクと言いました。
写真は
ヤフーオークションのパブリックドメインであり、数年前のものです。

自転車は株式会社山口自転車工場が製造したものですが、まずはキャブ(サイドカー部分)から見てみましょう。
Photo_20220525192601
4_20221014100801

いい天気の日にはコンバーシブルトップ(雨除け)を下ろしてオープンカー状態に。
Open-sidecar

悪天候の際はコンバーシブルトップ(雨除け)を上にして助手席を覆います。
3_20221014100901
2_20220525192601

車内
5

前面にある 2 つのスクリーンと角度調整可能なフロントガラスにより、コンバーシブルトップが上がっている状態の時に換気が可能になりました。
換気パネルに取り付けられたランプブラケットにも注目してください。
9
10_20220525192601

サイドカーは株式会社山口自転車工場のマルワイ実用自転車に取り付けています。
マルワイ風切りと色あせた華やかな金線引きに注目してください。
11_20220525192701

登録証バッジ。
15_20220525192701
12_20220525192701

茅ヶ崎市博物館に当時の輪タクがあると聞き、一度見に行ってみたいと思っていましたが、
残念ながら、一年中展示されているわけではないそうです。
写真を使用する許可をいただきました。
Chigasaki-facebook-1001158_5479731019287
Chigasaki-pc110136
 Chigasaki-rinntaku_frontChigasaki-rinntaku_back

次回も輪タクの話が続きます.

2024年1月 1日 (月)

金線の引き直し方

I'll be back with another English post soon until then stay trued and happy wheels. 

国産ビンテージ自転車愛好家なら、
山口自転車マルワイ號」や「ゴールドミツウマ自転車ジャンクそれとも宝」の二重金線引きに至るまで細部にこだわるレストレーションを思い出すかもしれません。

271_20231213092901
Thumbnail_272_20231213092901
18_20231213093401
1801_20231213093401

今回は、消えてしまった金線の引き直し方を修復家のHさんが紹介してくださったので引用します。

*******************************************

『かつて、職人さんはフリーハンドで金線を引いていたといいます。が、それは熟練のなす技であって、一般の方には到底無理でしょう。
ここではマスキングテープを使った線引きについて、全ケース、二重線を例に説明します。

0.下準備
・曲面用マスキングテープ(幅5mm、3mm、2mm)
・マスキングテープ(幅1mm:二重線等間隔用)
・金線引き用の塗料(ガイアノーツなど模型用でよい)
・ペイント薄め液(シンナー)
・筆
・塗料皿
・水(僅かに界面活性剤を加えるとよい)
※マスキングテープは、貼ったり剥がしたりの位置調整を容易にするため、「水貼り」します。
・紙やすり(粒度#1000番または2000番)

1.外側線
・曲面用のマスキングテープ(ビニル製)を用意します。
・幅5mmのものでもよいですが(それでも全ケース程度の曲率なら十分曲がる)、細筆で塗るなら幅3mmがよいでしょう。
 慣れれば幅2mmのテープでもはみ出さずに塗れるようになります。
・まず1本目、外側の金線です。
・マスキングテープを等間隔に貼り付けます。目分量で構わないですが、ちょっとでも「おかしい」と感じたら躊躇なく貼り直すことが大事です
 (写真01)。
・テープが重なる部分は、爪を隙間に押しつけて密着させるようにしますが、それでも塗料が毛細管現象でわずかに伝わってしまいます。
 こうなった部分は後で黒を塗って消します。
・金線は、下地の黒が溶け出さないよう、擦らずに「乗せる」ように塗料を盛り付けます。
・ある程度乾かしたら、二度塗りします。3度目を塗るとなおよいでしょう(写真02)。
・【重要】マスキングテープを剥がすときは、テープを折り曲げて鋭角状、いわば「ヘアピン」状に剥がしましょう(写真03)。
     鈍角で剥がすと、塗料がテープに持って行かれ、一緒に剥がれてしまいます。

写真01
01_20231213075301

写真02
02_20231213075301

写真03
03_20231213075301

2. 内側線
・次いで、内側の緑色を塗ります。
・二本の曲線が等間隔であることが大切ですので、まず金線の内側に、幅1mmのマスキングテープを貼ります(写真04)。
・その上で、2mmまたは3mm幅の曲面用マスキングテープを貼っていきます。
・間隔調整用の1mm幅マスキングテープを剥がします。
・1.同様に緑色を2-3度重ね塗りし、マスキングテープを剥がします。

写真04
04_20231213075301

3.調整
・マスキングテープの継ぎ目から塗料がはみ出した部分がある程度生じてしまいます(写真05)。
・こうしたはみ出し部分は、完全乾燥後、まず紙やすり(粒度#1000-2000番)で水研ぎし、周辺と段差がなくなるよう均します。
・その上で、金線、緑線の上にマスキングし、今度は黒塗料を乗せます(写真06)。
・マスキングテープを剥がした金線、緑線の境界線部分に段差が生じるので、#1000-2000番の紙やすりで水研ぎし、均します。
・完成しました(写真07)。』

 写真05
05

写真06
06_20231213075301

写真07
07

金線の引き直し方を共有していただき、ありがとうごじました。

2023年12月 3日 (日)

リア荷台

I'll be back with another English post soon until then stay trued and happy wheels. 

昭和自転車の多くの際立った特徴の 1 つは、リア 荷台です。
P1120478

リア荷台は自転車の種類(車種)に応じてサイズが異ります。
軽運搬車や重運搬車には大型リア荷台。
Dsc02859
Img_9500
Photo_20220202114601

実用車には中型リア荷台。
Blogimg_0902
Blogimg_0914
Maruka_middow

婦人用・紳士用自転車には細くて軽量の小型リア荷台。
Img_20130609_182324143-1

基本的に大きさとは別に2種類あります。

ステー2本型
2-stay-carrier

ステー4本型
4-stay-rear-carrier

昭和20年代後半~30年代前半の特徴の一つは、各パーツに マーク入り社名ロゴ(商標) が付き、小さな泥除けステー固定ネジにまでちゃんとした刻印があります。
Ca3g0078
Img_20130826_202238450_4

14655925_3222460080_20220202133901

リア荷台も例外ではありません。
商標・社名は2ヵ所以上のが少なくありません。

事例の一つを見ましょう。
Sdsc02013a

1か所目→荷台の首に商標刻印(光)
Sdsc02011

2ヵ所目→横渡り板にくり抜いた「光」商標
Sdsc02012

3か所目→後ろのバッジ「大日本機械工業株式會社」
Sdsc02010

前回「黒エナメルスポーク」の投稿でも触れましたが、自動車、バイク、ミシン、電話、ノートパソコンなど、多くの製品は発売当初は黒で始まります。自転車も同様です。 ということで、当然リア荷台も黒でした。 そして、フレーム、泥除け、チェーンケースと同様に、場合によってはキャリアさえも黒に金線引きが施されていました。
(手描きが時代を物語ります。)
Img_8999

高級車にはリア荷台がクロムメッキされていました。
20231110-064348

水谷セラフ号 
Dsc06643

日米富士フェザー号
Img_20130609_182324143

サスペンション付きリア荷台もありました。
20231110-063930a

私のように自動車使用が最終手段のような人(←変り者)にとってリア荷台は買い物、運搬などに不可欠です。
Img_2574_20231110073401
Blogimg_0925

2023年10月 1日 (日)

丸金(マルキン)自転車 (番外編)

I'll be back with another English post soon until then stay trued and happy wheels. 

マルキン自転車ポスト(前半)(後半)の番外編です。

静岡県の修復家Mさんが、昭和自転車がいかに凝った細工で作られているかを知ってもらいたいとの思いで、追加の写真を送ってくれました。
これらの写真は、昭和自転車愛好家にとってはめったに見られない部分を閲覧できる貴重な機会となります。
では、見てみましょう。

マルキン自転車株式会社が実際に販売用に使用していたフレームカットアウトモデルの写真です。
1950 年代、自動車はまだ大多数の家庭に手が届かず、手頃な価格の主な個人交通手段は自転車でした。
実用性を重視しました。
自転車は鋼鉄でできているため、あらゆる天候で使用され、舗装された道路は原則ではなく例外であるため、強度、防水性、防錆性が求められました。

これらの重要な特性を強調するために、カットアウトモデルはマルキンだけでなく多くのメーカーで使用されました。
エナメル塗装、クロームメッキパーツ、金線引きバッジ、刻印、転写マークは魅力的ですが、塗装の下や内側を覗く機会はありません。
Img_2264_20230830121101

売り手はカットアウトモデルを使用すると、買い手に製品の内部の品質を肉眼で確認してもらうことができます。
下地、塗装・フレームバテッドチューブおよびラグの厚み、錆を防ぐために講じられた措置など見えます。
Img_2263_20230830121101
Img_2271_20230830121101
Img_2265_20230830121101

ヘッドチューブのカットアウトモデルだけでなく、重要なボトムブラケットのカットアウトモデルも、メーカー製品の品質を強調するために使用されています。
Img_2267_20230830121101

3バッテッドチューブ
Img_2269_20230830121101
Img_2268_20230830121101

このようなカットアウトモデルを見ると、なぜ昭和自転車が非常に頑丈で、元の所有者よりも長持ちすることが多いのかが容易に理解できます。

最後に、余談ですが、M さんは愛車のマルキン自転車に合わせるために、本物のビンテージ・マルキンつなぎ服を手に入れました。
 Thumbnail_img_1302_20230830121101

Mさんを応援します!
頑張ってください。

2023年8月19日 (土)

丸金(マルキン)自転車 (後半)

I'll be back with another English post soon until then stay trued and happy wheels. 

今回は、前回に続いて、静岡県の修復家Mさんが最近レストアされたマルキン自転車の詳細を見ていきます。
改めて、写真を送っていただきありがとうございました。

前回の投稿で見たように、修復にはさまざまなアプローチがあります。
Mさんのレストアの目標は、オリジナル塗装とメッキを綺麗にし、メカのオーバーホールとグリスアップを行うことで、「ビユーセージ」を維持することでした。

マルキン風切りは流線型で品があります。
20230626-080306_20230718145801

その流線型は、あの悪名高い機関車、リーハイ・バレー・ブラック・ダイヤモンドを彷彿とさせます。
風切りの両側に「マルキンの自転車」。
泥除けの先端にもマルキン商標刻印
多数の商標刻印は、自転車が 1950 年代から 1960 年代初期に製造された指標です。
20230626-073918
Thumbnail_img_1221-1_20230718150101

1950 年代の特徴がすべて備わっています。
全部品はオリジナルで、「Marukin」かその商標の刻印が付いています。
前ブレーキ
B

前泥除けステー
20230626-080240

前ハブ
20230626-080042

前リム
20230626-080215_20230718150801
Thumbnail_img_1219b_20230718150501

レストア前と後を比較すると、M さんはオリジナルメッキを甦らせる目標を達成したことが分かります。
レストア前
20230626-074152
レストア後
20230626-075908

ベルと握り
20230626-074855_20230718153201
20230626-075543

ヘッドチューブラグの裏側にある商標は、1950 年代から 1960 年代初期自転車の指標です。
フォーククラウン両側にも刻印。
Thumbnail_img_1217_20230718150401

ヘッドベアリングカバーにも小さなマルキンの商標刻印が入っています。
20230626-075010

ヘッドバッヂは奇跡的にまるで新品状態。
20230626-074634

マイナス兼六角頭フェンダー ステー ボルトとフェンダー ステー バッジ。
20230626-075208

後輪ブレーキ支点に旧JIS刻印
後輪ブレーキ支点ボルト頭にマルキン刻印。
20230626-075309

革製ハンモックサドルにはあまり使用感がありません。
後ろにバッヂ付き。
20230626-074754_20230720071101

上面に刻印
20230626-075625_20230720071101

両側にも刻印
(旧漢字→丸金自転車工業株式社)
Thumbnail_img_1233_20230720071201

シートグに旧JIS刻印
20230626-074535

シートピラーボルト頭に刻印
 20230626-075433

シートチューブにバッヂ
20230626-075819

シートチューブに転写マーク
リア泥除けに前泥除けと同じように刻印
20230626-080105

ボットムブラケット分解・掃除
20230626-074238
グリースアップ
20230626-074344

チェーンホイールカバー(鳩目)の上に商標刻印、下に「旧漢字→丸金自車工業株式社」。
20230626-075751

チェーンケース取り付け金具に刻印.
20230626-075945

ゴム製ブロックペダルには摩耗の兆候はほとんどありません。
ゴムブロック各面に刻印
20230626-075051_20230720071801

荷台の板に「MARUKIN WORKS」と商標の刻印
20230626-074821

荷台の後ろに塗装入りバッヂ
リア泥除けに大きな泥除けステーバッヂ
20230626-075511

反射板 の枠に商標刻印
20230626-075653

リア泥除けステーとチャネル式スタンドに商標刻印
20230626-075336

バンドブレーキに「MAURKIN WORKS]と商標の刻印
20230626-075245

バンドブレーキ分解・掃除
20230626-074309

往復レバー、ローラー用泥除け付きと三共製(Sankyo)及びJISマーク入りバッジ付きダイナモ (6V6W)
20230626-075401

商標刻印入り頑丈なロック
20230626-074922

リアリムのバルブ両側に商標刻印
20230626-074944_20230720071801

まさに日本自転車歴史の一台です。
全てオリジナルパーツ。
Mさんに脱帽です!

2023年7月23日 (日)

丸金(マルキン)自転車 (前半)

I'll be back with another English post soon until then stay trued and happy wheels. 

今回は、静岡県の修復家Mさんが最近レストアされたマルキン自転車について見ていきます。
写真を送っていただきありがとうございました。
Thumbnail_img_1214_20230629080101

まずは、マルキン自転車の会社について少しご紹介します。
これはマルキンの商標です。
Img_7040

マルキンは、90年以上前の1932年(昭和7年)から自転車生産を開始しました。
1950 年代には、「マルキン自転車の唄」がありました。
(歌詞の「マルキン ホイのホイのホイ♪」は1984年とんねるずの「振り向けば自転車屋」の歌詞にも出ます。)
1972年に池袋本社工場が大火災に見舞われ全焼しました。 
惨状から立ち直ることができず、1977年に自己破産し、同年にホダカ物産株式会社がブランド(商標)を買収しました。

マルキン90周年を記念して、2021年に100台限定モデルを出しました。
コンセプトは、1950年代の実用車の特徴(黒エナメル塗装金線引き背を伸ばして椅子に座っている姿勢風切りサス付きサドルヘッドランプ大きな荷台チャネル式スタンドなどなど)を彷彿とさせながらも軽量で、最新の機能とテクノロジーをすべて詰め込んだ自転車をデザインすることでした。

風切りに注目→ "Since 1932  MARUKIN".
Marukingo_bk

Mさんのマルキンはよく残っていました。
ハンドルに取り付けられた鑑札も含め、オールオリジナルです。
Thumbnail_img_1219_20230628155701

実に眠り姫です。
Thumbnail_img_1213

オールオリジナルのみならず、それほど乗られていなくておそらく倉庫かどこか屋内で長年眠っていました。 

ブリヂストン自転車(①プロジェクトの選択)で述べたように、自転車に乗った人の身体が自転車に接触した部品(握り、サドル、ペダル)の減り具合をよく見れば、ある程度その自転車がどれだけ利用されたか推測できます。

1. 握り(グリップ)
端に多少のダメージはありますが、使用感は少なく、マルキン商標が鮮明に残っています。
20230626-074855

②革製サドル
使用感はほとんどなく、リベット周りに大きなひび割れなどはありません。
20230626-074754
20230626-075625
マルキン商標が鮮明に残っています。
Thumbnail_img_1233_20230629132901

3. ペダル
グリップやサドルと同様に、ゴムブロックペダルにも摩耗の兆候はほとんどありません。
繰り返しになりますが、マルキン商標が鮮明に残っています。
20230626-075723

上記に加えて、前輪リムの摩擦摩耗縞や前後タイヤのトレッドを確認することも役立ちます。
Thumbnail_img_1219b

このようなオールオリジナル、あまり乗られていなくてかつ保管状態がよいのがレストアプロジェクトピラミッドの頂点ですが、入手困難になってきています。
修復プロジェクトのピラミッドのさらに下には、以下の山口丸ワイ号のような、さまざまな程度の、より一般的な風雨にさらされ、壊れた錆びた遺物があります。
181

しかし、以前の投稿でHさんが証明してくれたように、情熱と根気さえあれば、甦らせることができます
182
E38080001

「マルキン自転車(後半)」では、Mさんのマルキン自転車の詳細をご紹介します。


 

2023年6月24日 (土)

ヘッドランプ 第10回(最終回)

I'll be back with another English post soon until then stay trued and happy wheels. 

ヘッドランプ連載の最終回です。
Sanyo

ヘッドランプ第1回」(国産ヘッドランプの紹介)
ヘッドランプ第2回」(さまざまな取り付け位置とランプ掛け)
ヘッドランプ第3回」(昭和30年以前
3つの特徴)
ヘッドランプ第4回」(昭和30年以降の特徴)
ヘッドランプ第5回」(補助球、速度計、走行距離計付きランプ)
ヘッドランプ第6回」(照射光焦点調節)
ヘッドランプ第7回」(電線の編み方)
ヘッドランプ第8回」(ダイナモ式以外のヘッドランプ
ヘッドランプ第9回」(電池式ヘッドランプ)

ダイナモ (発電機)
National-lamp

非常に古いダイナモです。
本体に注目。
仕上げは黒エナメルです。
ダイナモを作動・ロックさせる往復レバーがないことにも注目。
往復レバーが欠けているわけではありません。
昔のダイナモはこんなものでした。
であれば、「ダイナモに往復レバーがない場合、どうやってダイナモを作動・ロックさせるのでしょうか?」
最後までお読みください。
Img_6763

バッヂには「SUPER CHERRY DYNAMO LAMP」12V 0.5 Ampsと書かれています。
JIS (日本工業規格) マークがないので少なくても65年以上前のものです。
Img_6764

底部にはヘッドランプ用とテールランプ用の 端子2本があります。
区別が付くようにテールランプ用の端子は赤色で塗られたそうです。
Img_6765

National ブランドのダイナモを 2台紹介します。
Img_6754

繰り返しになりますが、どちらにもダイナモを作動・ロックさせる往復レバーがありません。
両方ともバッヂが付いています。
ただし、左側の方は JIS (日本工業規格) マークがなく、製造元は「SANYO ELECTRIC CO. LTD」ではなく「SANYO ELECTRIC WORKS」であるため、右側の方より明らかに古いです。
両方のバッジは、ヘッドランプ「H」とテールランプ「T」の電圧/ワット数が表示されています。
Img_6755
Img_6756

どちらも底部に 端子2本があり、「H」 (ヘッドランプ) と「T」 (テールランプ) の刻印があります。
Img_6771
Img_6770

ダイナモの年式は、ダイナモに往復レバーが装備されているかどうかに基づいて大まかに判断できます。
限られた資料に基づくと、往復レバーは 昭和31年(1956 年)にナショナル ブランド モデルで初めて輸出カタログに登場し、昭和33年(1958 年)までに事実上他のほぼすべてのメーカーが動向に追随するようになりました。

下の写真は昭和31年(1956年)の輸出カタログからのものです。
説明では、National ブランド (右下) のみに「往復レバー」が装備されていることに注目。
Img_2604-1956

昭和33年(1958年)の輸出カタログ。
説明では、すべてに「往復レバー」が装備されていることに注目。
Img_3300-1958

ダイナモもう2台を見てみましょう。
どちらも「 往復 レバー」が装備されているので昭和31年(1956年)以降のものです。
Img_6778

往復レバーは便利な機構です。
レバーを押し下げる(モデルによって引き上げる)と、バネ仕掛けのロックが解除され、ダイナモ ローラーがタイヤに成形されたダイナモ ローラー用トラックにもたれかかり作動します。

ロック状態
Img_6787

ロック解除→作動状態
Img_6788

左:  レバーを押し下げてロック解除→ダイナモ作動させる
右:  レバーを引き上げてロック解除→ダイナモ作動させる
Img_6779-arrows
Img_6786 

ダイナモが作動すると、ローラーがタイヤに擦れて抵抗が生じ、ペダルを漕ぐのが少し重くなります。
日中、使用しない時はダイナモをロックしておきます。

往復レバーが登場する前は、ダイナモを作動させるのに一苦労及び手が汚れました。
手でダイナモ本体を握って、前方にしっかりと引っ張ってバネ仕掛けの機構(ロック)が解除するというものでした。
ダイナモをロックするには、前方に引っ張って元の位置にひねる必要があるのと同じくらい一苦労及び手が汚れました。

こちらは、引き上げて係合するダイナモレバーが付属した非常に珍しいチェーンです。
Img_6789

チェーンの長さは50cmです。
一端はダイナモレバーの小さな穴に取り付けられ、もう一端はハンドルのフロントブレーキロッドにクリップされるか(ダイナモをフロントフォーク、前輪に取り付ける場合)、またはサドルスプリングにクリップされます(ダイナモを シートステー、後輪に取り付ける場合)。
Img_6783

チェーンを引き上げるとダイナモレバーが上昇してロックが解除しダイナモが作動し、ライダーは降りずにダイナモを作動させることができます。
Img_6792


最後に、付属品をもう一つ。
ローラー用泥除けです。
Img_6794
Img_6793
 Img_6796
Img_6795
Img_6797
Img_6800
Img_6801
Img_6799
Img_6798

以上、フロントヘッドランプ(ヘッドライト)連載でした。

より以前の記事一覧